介護現場における防犯カメラのセキュリティ対策
介護施設内の安全確保に、防犯カメラ・監視カメラを活用されていますか?
厚生労働省(平成28)は「社会福祉施設等における防犯に係る安全の確保について」の文中で、入所者等の安全確保に係るツールとして防犯カメラ・監視カメラの導入を提案しています。
最新の防犯カメラは、AI(人工知能)を搭載した「AIカメラ」が主流になっており、監視目的はもちろん、顔認証機能を活用した「入退室管理」、エリア侵入検知などを活用した「認知症高齢者の安全確保」などにも活用できます。
防犯カメラ・監視カメラは、各施設に最適な機能を備えた製品を適切な場所に設置することで、施設内の様々な問題の解決が可能です。
本記事では、老人ホームやデイサービスなどの介護施設向けの防犯カメラ・監視カメラを紹介します。カメラ運用時の注意点や設置のポイント、設置事例などが確認できますのでぜひ最後までご覧ください。
介護施設に防犯カメラ設置する理由
介護施設に防犯カメラを設置する理由は「犯罪防止」にくわえ「見守り強化」と「職員を守る」があります。
1見守りの強化
防犯カメラを設置することで、利用者の見守りを強化できます。AIを搭載した防犯カメラは利用者の状況をより正しく把握できるため、職員が必要な時だけ現場にかけつけ適切な支援ができるからです。
介護施設では、人手不足に悩まれている管理者の方も多いと聞きます。特に夜間は人手が少ないため、利用者の安全を守るうえで「見守り強化」の仕組みづくりは欠かせません。
たとえば「ベッドセンサー」は、転倒予防に有効な見守りツールとして多くの施設で導入されています。ベッドからの起き上がりを知るうえで非常に有効ですが、「室内の移動」なのか「体調不良」なのかを、離れた場所にいる職員が判断することは難しいです。
”センサーが感知するたびに利用者の部屋に足を運ぶ…”
人手不足の職場では避けたいものです。
防犯カメラのAI機能のひとつ「エリア設定」は、制限エリアから利用者が出た場合にその動きを検知しプッシュ通知でスマホに知らせてくれます。映像も確認することで、状況を正しく把握でき必要な時だけ支援ができます。また徘徊する認知症高齢者を、素早く発見し、迅速に対応することも可能です。
利用者によっては、緊急を要する状況もあり、見守りにはスピードが求められます。防犯カメラのさまざまな機能は、施設内での課題を解決し見守り強化に貢献できます。
2職員を守る
防犯カメラの設置は、職員を守ることにつながります。
万が一の事故やトラブルでは、防犯カメラの映像が証拠として役立ちます。認知症高齢者の場合、状況把握がつかみにくく、トラブルが大きくなってしまうこともあります。
防犯カメラの映像と音声で正確な状況確認ができ、職員の行動に間違いがないことを証明できるでしょう。
徘徊による事故防止の防犯カメラの有効性
認知症高齢者の徘徊による事故を防ぐうえで、防犯カメラは有効な手段のひとつです。
認知症高齢者が、あてもなくウロウロと歩き回る徘徊行動で、転倒や熱中症、事故にあう可能性があり、管理上の大きな問題となっています。
防犯カメラを設置し、施設内外を捉えることで認知症高齢者の見守りが24時間できます。最新の「AIカメラ」の機能を利用すれば、介護施設の制限エリアから出た場合、その動きをカメラが検知しプッシュ通知でリアルタイムに通知もしてくれます。
防犯カメラのAI機能を活用することで、行方不明になる恐れのある認知症高齢者を素早く発見し、事故防止につなげることができます。ただしプライバシーに十分配慮しながら、適切な設置と管理が必要です。
次の章で、プライバーに関する注意点を紹介していきます。
参考|厚生労働省「総務課認知症施策推進室」
介護現場にカメラを設置する注意点はある?
防犯カメラの設置には、プライバシー保護に十分配慮した設置・運用が必要です。
防犯カメラの映像には個人情報が含まれます。設置には慎重な検討を行い、設置前には利用者や関係者に十分な説明を行いましょう。
主に次の項目については準備を進めておくことがオススメです。
項目 | 内容 |
---|---|
個人情報保護 | 映像には個人情報が含まれる場合があります。映像の適切な取り扱いをするため、法令を遵守する必要があります。 |
設置場所の選定 | プライバシーの保護の観点から、撮影される範囲は最小限に抑えるようにします。死角を考慮し、監視範囲を最適化する必要があります。 |
通知や同意の取得 | 設置目的や映像の取り扱いについて事前の通知と説明を行い、同意を得るようにしましょう。 |
スタッフの教育 | 防犯カメラのルールや運用方法について、職員に十分な教育を行う必要があります。 |
なお、防犯カメラのプライバシー保護については、各市区町村で「防犯カメラの設置及び運用に関してのガイドライン」が策定されているケースが多いです。ガイドラインを遵守した上で設置・運用をしましょう。
参考|総務省「カメラ画像利活用ガイドブックver1.0」
【設置場所】介護現場の防犯カメラ設置ポイント
介護施設における防犯カメラの設置場所は、以下のような場所が一般的です。
- 玄関や出入口
- 駐車場や周辺エリア
- 廊下や共有スペース
設置場所は、施設の規模や構造、状況に応じてプライバシーに配慮したうえで適切な設置場所を選定する必要があります。
玄関や出入口
施設の玄関はもちろん出入口にも設置することで不審者の侵入防止が図れます。防犯カメラの映像で来訪者の記録を残したり「AIカメラ」の顔認証機能を活用すれば入退室管理も可能です。
駐車場や周辺エリア
施設の駐車場や通路、外壁周辺など屋外にも防犯カメラを設置しましょう。不審者の侵入や事故を未然に防ぐことができます。
参考|警察庁「警察白書(2022版)第2章 活安全の確保と犯罪捜査活動,第2節,P95」
廊下や共有スペース
食堂やロビー、待合室などの共有スペースにも防犯カメラを設置しましょう。施設内を移動する利用者や職員の見守りが24時間でき、認知症高齢者の徘徊を早期に発見できます。
最新の「AIカメラ」の機能を利用すれば、あらかじめ決めた制限エリアから出た場合、その動きをカメラが検知しプッシュ通知でリアルタイムに通知もしてくれます。
介護現場におけるAIカメラの活用ポイント
AIカメラは、介護施設での事故やトラブルの予防、犯罪抑止、入退室管理の効率化に役立ちます。以下に、介護施設ににおけるAIカメラの活用方法をいくつか紹介します。
休日や夜間のセキュリティシステム
AIカメラが24時間監視するので夜間や休日も安心です。「入退室の確認」「利用者の見守り」、「セキュリティーシステム」としても利用できます。
防犯カメラの映像は、スマホを使ってリアルタイムに確認でき、警告・通知も可能です。
デジタルキューブテクノロジーの製品は、セキュリティーのセット・解除はスマホからワンタッチで可能です。
自動警告システム
AIカメラは人や車両を検知して光と音で自動警告します。
以下に介護現場における自動警告システムの活用例をご紹介します。
玄関や出入口
廊下や共有スペース
カメラが動きを検知した場合に、音でお知らせすることができます。また、プッシュ通知でリアルタイムに通知もしてくれます。
電気錠と連動
登録者以外は入退室できないように顔認証システムとして使用できます。
顔認証システムの導入
施設の入口や玄関に顔認証システムを導入することで、入退館者の管理とセキュリティ強化ができます。
職員や利用者を登録し、入室時・退室時に活用することで入退室管理が可能です。登録した人のみ入室を許可し、未登録者が検知した際にアラームでお知らせすることもできます。また、電気錠システムと連動させることでハンズフリー入室も可能です。
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