「防犯カメラの録画方法はなにがいい?」
「何時間録画できる?」
「録画映像を見る方法は?」
防犯カメラを選ぶ際、録画方法が複数あると自社に最適な録画方法を選ぶのは難しいものです。
そこで今回は、自社に最適な録画方法を選ぶ際、抑えておきたい「映像録画の基礎」として3種類の録画方法と録画機能の概要、録画日数や時間などもご紹介します。最後までぜひお付き合いください。
防犯カメラの録画方法は3種類
防犯カメラの録画方法には、主に以下の3種類があります。
- パソコン
- NAS(ネットワークハードディスク)
- 防犯カメラ専用録画機(レコーダー)
ぞれぞれの特徴を見ていきましょう。
専用ソフトで録画「パソコン」
専用ソフトをインストールしたパソコンに録画する方法です。パソコンに専用ソフトをインストールし、そのソフトを使いカメラに接続することで録画データをいつでも見ることができます。ネットワークカメラ(IPカメラ)で利用できる録画方法です。
IPカメラの録画をパソコンで行う場合のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
1.安価に導入
パソコンを使用することで、専用の録画装置を購入する必要がなくなります。既に所有しているパソコンを活用することで、コストを節約できます。
2.拡張性
パソコンには通常、複数のハードドライブを接続することができます。これにより、大容量のストレージを使用して長時間の録画を行うことができます。
デメリット
1.信頼性
パソコンは本来、録画装置として設計されていないため、長時間の安定した録画を行うことができない場合があります。さらに、動作が遅くなり、フリーズする可能性もあります。また、長期運用を行うことにより、ソフトウェアのクラッシュやハードウェアの故障などにつながるリスクがあります。
2.セキュリティの懸念
パソコンはインターネットに接続されており、ハッキングやマルウェアの攻撃の標的になる可能性があります。適切なセキュリティ対策が必要です。
3.停電からの復旧
パソコンの場合、停電からの復旧時に、パソコンが自動で立ち上がらず、さらに録画用のソフトも起動しないため、録画ができないケースが発生します。
4.常時稼働の制限
パソコンを常時稼働させることで、電力消費や機器の寿命に影響を与える可能性があります。特に、長時間の録画を行う場合は、パソコンのハードウェアの耐久性を考慮する必要があります。
ネットワークに接続して録画「NAS」
LANケーブルでネットワークに接続して、NAS(ネットワークハードディスク)に録画する方法です。大容量の録画データの保管ができるIPカメラで利用できる録画方法になります。
IPカメラの録画をNASで行う場合のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
1.大容量のストレージ
NASは大容量のディスクドライブを搭載しており、数日から数週間分、場合によっては数か月分の映像を保存することができます。
2.信頼性と安定性
NASは通常、RAID(Redundant Array of Independent Disks)などの冗長性を備えており、データの保護と信頼性が高いです。また、専用の録画装置として設計されているため、安定した録画を行うことができます。
3.リモートからアクセス
NASはネットワークに接続されており、インターネット経由でリモートからアクセスすることができます。これにより、どこからでも録画映像を確認することが可能です。
4.柔軟性と拡張性
NASは一般にカスタマイズ可能であり、複数のカメラを同時に接続して録画することができます。また、必要に応じてストレージ容量を拡張することもできます。
デメリット
1.初期投資とランニングコスト
NASは専用のハードウェアであり、初期投資が必要です。また、大容量のディスクドライブや専用の監視用ソフトウェアの購入など、ランニングコストもかかります。
2.処理速度の制限
ネットワークカメラからの映像データをNASに保存する場合、ネットワーク帯域幅とパフォーマンスが制限される場合があります。これにより、映像の品質や録画の安定性に影響を与える可能性があります。
3.セキュリティの懸念
NASはネットワークに接続されており、ハッキングやマルウェアの攻撃の標的になる可能性があります。適切なセキュリティ対策が必要です。
4.技術的な知識と管理の必要性
NASの設定や管理には一定の技術的な知識が必要です。また、定期的なバックアップやソフトウェアの更新などの管理作業も必要です。
防犯カメラ専用録画機「レコーダー」
防犯カメラ専用録画機(レコーダー)に録画する方法です。防犯カメラで捉えた動画データをさまざまな視点から検索・再生することができ、リモート操作やクラウド接続などにも対応しています。同軸カメラ、IPカメラに利用できる録画方法です。
レコーダー(DVR&NVR)で録画を行う場合のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
1.専用の機能と高性能
レコーダーはカメラの録画や管理に特化した専用の装置であり、高性能なハードウェアとソフトウェアを備えています。そのため、安定した録画や高品質な映像を提供することができます。
2.セットアップと使用が簡単
レコーダーは通常、プラグアンドプレイで簡単にセットアップできます。また、専用のユーザーインターフェースを使用して、録画の設定や映像の再生などを簡単に行うことができます。
3.セキュリティと信頼性
レコーダーは通常、ハードウェアレベルでセキュリティを強化しており、ハッキングやマルウェアの攻撃から保護されています。また、冗長性を備えたRAID構成などの高度なデータ保護機能も提供されています。
4.リモートアクセスとモバイルアプリ
多くのレコーダーはリモートアクセス機能を備えており、インターネット経由で遠隔地から映像を確認することができます。さらに、専用のモバイルアプリを使用することで、スマートフォンやタブレットからも映像を確認できます。
デメリット
1.初期投資と拡張性
専用のハードウェアであり、初期投資が必要です。また、カメラの数や録画期間が増えるにつれて、追加のNVRやストレージを購入する必要があります。
2.接続カメラとの互換性
レコーダーは通常、同軸カメラであれば、映像規格(AHD、TVI、CVIなど)の互換性、またIPカメラであれば、通信規格(ONVIF)などの互換性を考慮する必要があります。
これらの互換性に準拠していれば、各カメラメーカーとの接続が可能になります。ただし、AI機能など、特定のNVRにしか対応しない機能を使用する場合、互換性に関する問題が発生します。
3.運用と管理の負担
大規模なシステムでは、複数のNVRを管理する必要があります。これには運用や保守のコストや負担がかかる場合があります。
オススメの録画方法はレコーダー
どの録画方法にするか迷った場合には、レコーダーをオススメします。防犯カメラ専用録画機ならではの機能が、セキュリティの強化や業務の効率化を実現してくれるでしょう。
レコーダーの種類は主に2つあります。
- DVR(デジタルビデオレコーダー)
- NVR(ネットワークビデオレコーダー)
それぞれの特徴を見ていきましょう。
アナログカメラ専用「DVR」は、導入コストが魅力
DVR(デジタルビデオレコーダー)は、同軸カメラ専用の録画機です。アナログ方式の映像を同軸ケーブルで接続したレコーダーに記録します。コスト重視であればDVRがオススメです。
- DVR対応のカメラ:同軸カメラ(AHD、TVI、CVIなど)
- DVRの特長:他のレコーダーよりも安価
主流のレコーダー「NVR」は、拡張機能も充実
NVR(ネットワークビデオレコーダー)は、ネットワークカメラの映像をネットワーク経由でレコーダーに記録します。機能や拡張性を重視し、さらにカメラの設置台数が多い場合はNVRがオススメです。ここ数年のトレンドとして、NVRが機能面、性能面いずれも大幅に進化しており一般的に使われるようになってきています。
- NVR対応のカメラ:IPカメラ
- NVRの特長:映像がキレイ・多彩な機能
レコーダーの主な機能
ここでは主流のレコーダーであるNVRを対象に、主な機能と便利な検索・再生方法を取り上げます。
NVRの主な機能は以下の通りです。
主な機能 | 内容例 |
---|---|
複数カメラの同時接続 | 4台/8台/16台以上 (最大256台接続可能なモデルも) |
高解像度映像に対応 | 1200万画素、4K(800万画素)、500万画素、フルHD(200万画素)など |
画面の分割表示 | 1画面/4画面/6画面/8画面/9画面/16画面以上など |
録画モード | 常時/マニュアル/モーション/AIモード/センサー入力 など |
再生モード | 同時再生/録画モード別再生/AI録画タイプ別再生/スマート再生/スライス再生 など |
リモート接続 | P2P、固定IPによるライブ接続・録画再生・設定など可能(android、iPhone、WindowsPC対応)、IPv6対応 など |
メール送信/プッシュ通知 | アラーム検知時メール送信/プッシュ通知(スマホのみ対応)など |
クラウド接続 | アラーム検知時、静止画または動画をクラウドに送信(GoogleDrive・Dropbox対応)など |
その他 | アラーム入力/出力、音声入力/出力、AI検知機能、POE対応 など |
NVRは、デジタル映像をそのまま録画するため高画質な録画が可能です。画面分割を使えば、複数のカメラ映像を同時にみたり、必要なカメラの映像だけをピックアップすることも可能です。リアルタイムやリモートでの映像監視、威嚇もできます。
レコーダーの主な機能のなかで、最も活用するのが「検索と再生」です。膨大な録画データから必要なデータをスムーズに取り出すには、検索機能を活用した再生が欠かせません。
NVRには多彩な検索機能が搭載されており、うまく活用することで録画データを見返す作業がグンと短縮できます。
NVRの便利な検索方法
NVRには「カレンダー検索」「イベント検索」「スマート検索」「AI検索」などの検索方法があります。詳しく見ていきましょう。
カレンダー検索
主流の検索方法です。カレンダーから日付を選び、カメラを選択、0時から23時59分までのタイムバーから時間帯を選択、再生を行う方法です。
イベント検索
モーション検知やセンサー入力などのイベントリストから日時やチャンネルを絞りイベントのみを再生する方法です。24時間分を連続再生するよりも効率的に検索することができます。
スマート検索
一つの映像の中で変化がある場所を検出して再生できるため、イベント検索よりも効率的に検索ができます。紛失物や車上荒らし、万引きなどの状況をより効率的に検索することができます。
AI検索
AI機能を持つレコーダーでしかできない検索方法です。特定の人物を瞬時に検索再生したり、設定したエリア内へ侵入して来た人や車両だけを抽出してサムネイルで表示し、瞬時に再生ができるなど、より効果的な検索が可能になりました。検索機能を重視される方は、AI検索ができるレコーダーを選ぶといいでしょう。
レコーダーのQ&A
弊社によく寄せられる「防犯カメラのレコーダー」に関する質問と回答をまとめました。ぜひ参考になさってください。
ここでは、主流のネットワークカメラ対応レコーダーを対象として回答しています。
Q.レコーダーに接続可能なカメラの台数は?
A.レコーダー1台に、防犯カメラは「4台まで、8台まで、16台まで」上限内の台数分接続が可能です。
NVRのほとんどの機種は、カメラ4入力、8入力、16入力です。1台のレコーダーに4台まで、8台まで、16台まで上限内の台数であれば接続ができます。
最近は設置台数が増加傾向にあり、32入力、64入力、最大256入力など16台以上接続できるタイプもあります。また、レコーダー1台に接続できるモニターの台数も2台から4台とマルチモニターを使用するケースも増えてきています。
Q.スマホでカメラの映像は見れる?
A.スマホやパソコンで離れた場所のカメラ映像を見ることができます。
レコーダーだけでなくネットワークカメラに関しても、インターネット回線に接続することで、遠隔監視が可能です。スマホやパソコン、タブレットからリアルタイムの映像だけでなく、録画映像の再生やデータのバックアップなどもできます。機器によって、遠隔から音声やサイレン、ライトなどの威嚇もできます。
Q.レコーダーの耐用年数はどれくらい?
A.設置環境にもよりますが、おおよそ5年~7年くらいとお考えください。
レコーダーに搭載されたHDDや冷却ファンは消耗品のため、2~3年を目安に交換が必要とされています。定期的なメンテナンスの実施や直射日光を避け涼しい場所への設置をオススメします。
Q.レコーダーの録画日数はどれくらい?
A.レコーダーの録画日数は、映像の画質やHDD搭載容量で決まります。
まず、レコーダーに接続するカメラの適切な画質を確認します。次にレコーダーに、録画映像を保存するためのHDD(ハードディスク)の搭載容量を確認します。録画データを希望する期間分保存することはできますが保存期間が長なるほどデータ量が膨大になるため、用途に合わせ録画日数を決めてHDDの容量を選択してください。
1台のレコーダーに搭載できるハードディスクは、機種によって異なりますが、1台から最大16台まで搭載可能です。また、ハードディスク1台当たりの容量は1TBから最大18TBなどの大容量のハードディスクも搭載できるため、長期間の映像録画が可能です。
一般的に録画日数は2週間ほどあれば問題ないというケースが多いです。しかし業種によっては、最大3年間の映像録画を要望されるケースもあります。設置するカメラの台数や映像の画質、希望する録画日数をもとに搭載するハードディスクの容量を決めていくことがポイントです。
Q.外部のハードディスクをつかえますか?
A.防犯カメラのレコーダーは、外部のハードディスクを使用できます。
最近のレコーダーは、本体に搭載できるハードディスクだけでなく、NASやグーグルドライブなどのクラウドやFTPサーバーへの録画データの伝送をリアルタイムに行うことができます。
このような外部ハードディスクを使用することにより、本体のハードディスクに異常が発生しても、イベント時の録画データをリアルタイムにバックアップすることができ、より安定したシステムの構築が図れます。小規模のバックアップシステムであれば、市販のNASなどを利用したバックアップシステムを安価に構築することも可能です。
Q.4Kなど高解像度の映像も録画できますか?
A.最近の高性能なレコーダーは、4Kなど高解像度の映像録画が可能です。
数年前までは、フルHD(2メガ、200万画素)と言われる解像度が主流でしたが、最近では500万画素(5メガ)が主流になり、さらにモニターの大型化に伴い、カメラの解像度も、800万画素(4K、8メガ)、1200万画素(12メガ)など、どんどん高解像度化が進んできています。
フルHDでは、あまり鮮明ではなかったものがより鮮明になり、印刷物の確認やスーパー・コンビニなどで取り扱う現金、商品、または人物の顔の特定が必要な場所には、800万画素や1200万画素のカメラが必要になると思います。
Q.録画データのバックアップはUSBでできますか?
A.USBで録画データのバックアップができます。
レコーダーのバックアップ方法には、主に以下の3種類があります。
- USBメモリー
- パソコン専用ソフト
- スマホ専用アプリ
「USBメモリー」は、レコーダー本体からUSBメモリーでバックアップする方法です。「パソコン専用ソフト」から録画データを直接パソコンにバックアップする方法や「スマホ専用アプリ」からバックアップする方法もあります。
Q.オススメのバックアップ方法を教えてください
A.パソコン専用ソフトでバックアップする方法です。
インターネットに接続されている場合は、パソコン専用ソフトでパソコンにバックアップする方法が一番効率的だと思います。インターネットの環境がない場合は、本体からUSBメモリーでバックアップすることになります。
Q.レコーダーの電源はどこからとればいいですか?
A.一般的にコンセントに差し込み電源をとります。
レコーダーの電源は、ご家庭の壁にあるコンセントに差し込み電源をとるモデルが一般的です。
Q.POEを搭載したレコーダーはありますか?
A.はい、あります。
レコーダーには、カメラに直接電源を供給できるPOEを搭載しているモデルもあります。この場合は、カメラ用に別途電源が必要ありません。カメラとレコーダーを直接LANケーブルで接続することにより、カメラは作動し、映像がモニターに表示されます。
POEを搭載していないモデルは、カメラ用に別途POEハブが必要になります。POEを搭載している場合でも配線環境上、すべてのLANケーブルをカメラからレコーダーまで、配線できない場合もあります。このようなケースの場合、カメラを設置する環境や台数を考慮した配線計画が必要です。別途POEハブが必要かどうかを工事担当者と十分に確認してください。
Q.USBポートはありますか?
A.はい、あります。
レコーダーのUSBポートはマウスの制御だけでなく、録画データのバックアップ用にも使用します。
USBには、2.0や3.0のバージョンがあります。USB3.0は2.0に比べ、圧倒的に処理速度が速いため、カメラのチャンネル数が多く、バックアップのデータが大きい場合には非常に適しているといえます。一般的にはUSB2.0がまだまだ主流であり、単純なバックアップなどは負担なくこなすことができます。
Q.ユーザー権限を設定できますか?
A.はい、利用者ごとに権限付与が可能です。
レコーダーやネットワークカメラにとってユーザー管理は重要な項目の一つです。当然ユーザーごとのパスワード管理は必要ですが、それ以外にも、同じ社員であっても、セキュリティー上、見せたくないカメラや聞かせたくない音声があったり、などユーザーごとに制限を設定する機能が重要です。
ライブ映像だけ見せるのか、録画再生もできるようにするのか、PTZカメラの制御もできるのか、レコーダーの設定はできないようにするのかなどの制限設定が重要です。レコーダーの購入時に確認をしてみてください。
まとめ
防犯カメラの録画方法、選ぶ時のポイント、レコーダーの機能について解説しました。
オススメの録画方法としてご紹介した防犯カメラ専用のレコーダーは、カメラが捉えた高解像度の映像を必要な期間、きれいなまま記録することができスムーズに取り出すこともできます。
レコーダーは専用機のため、分からないことが多いと思います。防犯カメラの専門家に相談して、自社に最適なレコーダーを選んでみてください。
弊社でも防犯カメラやレコーダーについてのご相談を賜っております。お客様の状況に応じた最適なレコーダー・防犯カメラをご提案させていただきますのでお気軽にご相談ください。